呼応

車を走らせ渡った。川の水面が光って私は歌う。いつからか無くしたまま、どうでもいいふりをしていた多くのことが反射する。これでいいのさなんてことを思った記憶もなく、ただ遠ざかっていった私からの話。続く道を走り、宛てなんて無い […]

光るとき

人生についてなんだかよくわからない 人の気持ちについて時々とってもわからない 珈琲の味も実はあんまりわからなかった ビールの美味さは最近わかるようになってきた 焼酎の味わいはある日を境にわかりはじめた 日本酒の美味しさは […]

Nova 新星

聖人君主でもなくて精密機械になりたくもないのでただぼんやりとあなたを見つめていることもある私です。 時々勘違いされるのですが完璧になろうとしています。完全へと向かいたいのです。近付きたくてたまらないのです。なぜならば気に […]

車窓

空いていると僕は長い席の真ん中に座り向かいの窓から映る景色を眺めている川を越えるときの様子が好きで別のことに気を取られ見逃してしまったものならちゃんとしばらくしょんぼりとする 飛行機も新幹線も窓側の席がよい乗る前に「景色 […]

静かな音

静かな水面のような小道を歩いていましたただ私の足音がほんの少し揺らすだけの止まっているかのような景色に囲まれていました 何やら難しいことを考えることすらもその水面を揺らしてしまいそうで岩陰に隠れて眠っていた魚たちを起こし […]

言葉の希望

あなたに出会うずっと前、私の言葉を受け取ってくれた人がいました。世界で他に誰も、その言葉を聞いた人すらいない、生まれたての言葉でした。 あなたに出会う少し前、私から受け取った言葉はその人の中で育ち、新しい人へと届きました […]

暇におとぎ話

空がとても青いから街がとても澄んでいるから深呼吸をして見つめています少し伸びてきた髪を気にしながらまだ続く夢へとやさしさを思います お気に入りの歌もあなたにとって新しいなら初めて私の中で弾けた光と共におくりますいつか私が […]

邂逅

これはなんだそんな言葉すらないただ生命の反射自然のつま先或いは素肌 草木と同じ海風と近しいただ生命の呼応 なんだ君はそんな言葉もいらないこちらを見つめたグレスリーその場にいたならきっと僕も言葉ではない何かを選べたのかも […]

33

宿への帰り道。「22歳になったときはシアトルにいて、33歳になったときはカリフォルニアにいるなんて想像もしなかったなぁ」「そしたら44歳はシアトル支店で迎えたらいいんじゃない」、母の軽い返答。「あはは、そうだね。ナイスア […]

波になって

風が波になった陽が暖めた空気が吹かせた夜の冷えた暗がりが招き入れた 波に揺られた私も浜辺を少し水に浸す風に乗り飛ぶ私も大気を少しあちらへ押しやる 夕焼けが巡り朝日になる束の間私たちはほんの少し進化する生命を含んだ自然に加 […]

Believer In West Coast

西海岸で日が暮れていく東京へ向かう光を横目に走り抜けていく 遠く向こうで雲が待つ紫色の空が撫でる 無限の緑構うことなく思い違う 有限の命刻んだつもりの黄昏時 再会が曖昧にするひとしずくの鼓動 海の魅力にあぐらをかいた森の […]

旅光

もうしばらくここに居る それもいいよとそんな気がする海の気配 煌めいて波打ち際に手を引かれ時が過ぎる 綺麗な小石を見つけて笑う風がさらう声のいくつかレンズに収める青と日差し 大勢から逃れやがて緑の木々と喜び澄んだ空の抜け […]

出立日

新しい詩集を作ろうと思っています。まだタイトルも、どうやって出版するかも決めてないですが、作ることは決めたので、読んで下さる方に伝わればいいなと思い、これを書いてます。 それに向けて、今まで毎日書いたものを公開してきた自 […]

行先

この先に何があるのかわかりませんが、行きましょう。この道すがら何があるかもわかりませんが、行きましょう。 例えばこの誘いにあなたが乗るとして、そこに何を見出しているのか。見つめているのか。 割と人生って、こういうものな気 […]

今日を

寝て起きて寝て起きて そこだけ切り取れば繰り返しています毎日と呼ばれます そこだけ見れば繰り返しています日々と呼ばれます 風に吹かれて雨に濡れて時折大きなくしゃみでもして新しい人に会います そこだけ見れば繰り返せない偶然 […]

詩を書く。 毎日書く。 詩を見せる。 毎日見せる。 詩集を売る。 毎日売る。 新しいことを思いつく。 毎日思いつく。 新しいものをつくる。 毎日つくる。 伝える。 毎日伝える。 日が昇る。 日が沈む。 また昇る。 また沈 […]

木漏れ日

あの人は、森の中へと帰ってゆく。その理由を聞くこともなく、ただ私は知っている。 あの人は、独り広い所で夜を明かす。その理由を知ることもなく、ただ私はわかっている。 あの人は、人知れず美味いものを食べる。その理由を誰に言う […]

Aqua

ラブソングなんて聴く暇もないくらいの調子。その方がよっぽどラブリーだよねとか。 励ましの歌を聴くくらいならいっそ、ほらとっとといくよと急かすくらいに走り出す。その方がよっぽど励まされるよねとか。 落ち込んでいる暇も、不安 […]

GO AHEAD

懐かしい話をして笑い合って顔にしわを増やしてゆけ 真新しい話をして驚き合って互いの寿命を縮めてゆけ 私はそうして生きてきたよと素晴らしい笑顔で語る人を敬愛せよ 若さに負けずとも劣らない老いを肥やして生きてゆけ 丁寧に淹れ […]

引く手

私のくるぶしを刺した蚊の後ろ姿季節を惜しむみたいだ さようなら輝いた水面で跳ねたのはきっとそう またいつか書き連ねた日記が行く先で会いましょう 眺めていたのは水平線そのふりをして立ち尽くした私自身海辺の街はそんなことわか […]

筆跡

書いていたのか遠く昔 聴いていたのかあの頃の私 どうして尋ねてくれたのかすぐ隣で君 何を思って居たんだい海の向こうに 答え合わせもできないまま歩いてきた 辻褄合わせもしないままそれでいいさとやがて笑った 擦り切れた靴底が […]

眼光

口ずさむ音色光がさえぎる景色人に紛れて歩いていき人知れず微笑むのもよい 私を傷付けるのならもちろんのことその手を汚す覚悟を持てそう言わんばかりの眼差しに学ぶ いつか獣たちが草原の向こうから私へと教えてくれたこと 音符を自 […]

翌朝

目覚めては浸っています 朧気になっていく光景 一つひとつ どうすることも出来ないまま 過ぎ去っていきました 世界はどうやら 私無しではわかりません 眺めていぬ間に 何処かへといく気がなんとなくしています けれどそれも 確 […]

YO

軽いよ どんなに重く感じところで 大したことない 誤差にも満たない 星の上の私 変わらないよ あの手この手を尽くしたところで 約束なんてされてない 特別なんてこともない 昨日と変わらず私は私 好きにしなよ できるできない […]

Discovery

言葉を失え雑踏の中 言葉を失え光る海辺 そこでようやく裸になるのだ私の心 そこでようやく自然に帰すのだ私の心 朗らかに笑い呼吸一つひとつが健やかに胸に響き世界に響きやがて何処からともなく生まれくる言葉を感じよ 力んで生む […]

待つ人

思い出すセンテンス軽い言葉に他人の言葉に逃げるのを見つめる青空と風 行き交う人々慣れた素振りですれ違いただ過ぎ去っていく夜 もう何度目だろう夢中になって喋ってしまったあれやこれや自分の話 あっという間に増えていく皺読みき […]

Richness

繊細な感性きめ細やかな肌のように触れられたなら滑らかな心地 豊かな感性七色を含んで火照る頬のように飛び込めたなら清らかな心地 撫でるように泳ぐように愛せたならばきっとその時そよぐ風 世界の美しさ忘れた頃にすれ違う夢通り過 […]

朝顔

朝六時白い空が混じったまま寝ぼけ眼で真面目な話 朝八時起きた鳥たちが鳴くベランダ覗いた途端に空想が如く消え 眠る間もなく咳き込む若人一言も口にせずとも生きてゆく 誰と語らずとも前へまた性懲りもせず未来へ独り起きた今日も確 […]

遠くへ

ああ世界どうしてだいって尋ねたところで答えてなどくれないから心の中に留めておくよ空の中にため息と共に放つよ 耳を塞ぐように聴く音楽異国の歌声が癒す言葉を持たない心の水面 淀んだ雲に沿って歩いて社会など全て忘れてただ青い方 […]

Roscoe

僕らは声を大にして歌う僕らは声を大にして歌う 僕らがここにいるわけを僕らがここにいたわけを 夜の街昼の公園どこかで歌い続ける人に合わせて僕らも歌う それだけが唯一のことなのだと知り得て歌う それだけが長い間しずかに心の奥 […]

コスモ

波打ち際 寄せては返すなどと言うのは傲慢だろう僕らがただ其処に佇んでいるだけなのだから 日が昇り日差しが降り注ぐなどと言うのは傲慢だろう向こうからしたら僕らがただ此処に居るだけなのだから いずれの側も中心にはなく一つの系 […]

二律

のんびりと、過ごしています。よく食べ、よく眠り、よく考えて、生きています。 新しい物事に触れるということは、普段触れてきた物事に触れないということでもあります。 新しい人に出会い話すということは、いつもの人々と話す時間が […]

波風

のんびりと、海岸沿いの街を歩いていきました。着いて少しぶらぶらしていたら、あぁもう夕方だということに気付きまして、夕焼けを見に海辺へと向かいます。 人もまばらで、波も静かで、右を見れば夕陽がゆっくりと沈んでゆくのが見え、 […]

Beauties

見落とすことも気付かぬことも多いです 教えてくれたら伝えてくれたら嬉しいです 人の気持ちは今もまだ分からぬまま分からないまま優しくあろうとしています美しくいようと思っています 空が綺麗だと木々が瑞々しいなと立ち止まる心地 […]

近付く

歩いて電車に乗って歩いて電車に乗って 忙しなく生きて何か見つけて気付けばお腹も空いてきて 水を飲んでまた歩いて考えて話して出会って笑って 少し汗をかいてまた考えてご飯を食べて電車に乗って帰っていく こうして書いて確かに生 […]

夜の絵

戸惑う独り風が吹くとき忘れる孤独 緩やかな嘘隠すでもなくただ鞄に詰めて旅する人々 意味を探せば自ずと見つかる名もなき人生 せめて黒い服を着て人知れずゆく何処かで会えたら 笑い合えたら朝まで共にと願って眠る古民家の床 人目 […]

雨雲

雨宿り誰かにとっての私にとっての雨宿り 先を急ぐあなたも居ればもう少しここで一緒に居たいと思うそんな私も居たりします いつかその内雨が上がって水溜り気にせず駆け出す頃には私も行けるだろうかと空に問います 深呼吸して空の一 […]

としても

散歩するみたいに生きていって大満足でしたと言えたならいいな きっとどんなに色んなことをこれでもかってくらいに詰め込んでも最後にはまたあぁあんな新しいこと思いついちゃったんだけどなぁとかあの海辺にも行きたかったなぁとかあの […]

微風

海を眺めるその時間を思い出したくて目を閉じて音楽を聴く 海岸線に反射する私を眺めて暮れた夕暮れ 砂浜を歩く足跡が告げる一分一秒そこにいた存在 海にておおよそのことが証明される他愛無い私という粒 流されぬように波打ち際をゆ […]

今日と

ゆるやかに今日 やわらかに今日 ねがわくば今日 とぼとぼとすくすくと過ぎていってやくれませんかね今日 叶うならちいさな声でやさしい響きでただ意味もない言葉に乗せて安らぎを届け合えたらいかがでしょう そういうわけにはいきま […]

再びへ

また行きたいなと思っていいなら思います また会いたいなと思っていいなら思います どんな絶景も素晴しい思い出ももうこれ以上はいらないよと思える程に満ちた夜ももう一回もう一度思っていいなら思います 見納めだなんてもう二度とだ […]

旅先

旅する僕らの音色はいずこ誰も知らずに歩く通り 初めてづくしのはずなのに知ったような顔して歩くその幼さに自ら笑う いつもより足早に歩幅を大きく響かせる足音 アスファルトに自らの新しさを打ち込んでいく誰も知る由もない街 自由 […]

向かう

走り去っていく今気付いたら昨日 立ち止まっていた今あっという間に数ヶ月前 向かう先より訪れた過去にこそ確からしさを見出す私 未来にこそ宿るあなたの居場所を探す 導かれた先で語る言葉選んだ靴で纏った服で笑う声 今から先に一 […]

青い詩

声よ確かにあなたへ届け 声よ確かに僕から伝え 確かなことだけ言ってるようなら僕は要らないあなたに合わせる顔もない 誰しもが辿れる論理なら別に僕の出番はないあなたを連れてく喜びなんてない どうせ歩んでいくのなら叫ぶように願 […]

移ろい

一日中家に居れば止まったみたいな時間から眺める空の移ろいが綺麗 思わず窓を開けて冷たい空気が溶かす永遠 夕焼け小焼けを追いかけて辿り着いた黒い空なら切なさなら悲しさならば受け入れてしまえよ朝日が照らすまでの束の間 音もな […]

逃避

逃げてしまえ逃げてしまえそう呟く人垣間見るうつつ 悪くないなと思って夕暮れ暗くなるのを待ち侘びてあなたに寄り道他に誰も知る由もなくいなくなろう奥の方へ 深い方へ 重くなった心ならどこまでも沈んでいけるまだ見ぬ豊かな未知と […]

光の話

光のようだと人は言う奇跡のようだと私は思う 永遠に大して知らない世界です もうずっと知ってる気にもなれないままですあなたの話 今日も嬉しくなれるように美しい音楽と美味しいご飯甘いお菓子と苦めの珈琲求めて生きてるだけです私 […]

Hopefully

曇り空雨雲が過ぎていった待ち合わせあなたは独り掌で握り締める自分 歩いてきたその自信で狂うこともありその事実を忘れてしまうこともあり通り過ぎていった雨雲も突然現れるはずもなく過去があり未来があるからこその今しがた世界に降 […]

新しい詩

コンビニでマウントレーニア空を遮るスカイライナー通り過ぎて映る青空なんて綺麗なんだろうと書き残しながら飲み干すカフェラテ 駅でキョロキョロ大きなスーツケースがコロコロ温かい日差しが差し込むそうだ今年はあそこへ海の向こうへ […]

バトン

今日はどこまでいけるかな明日はどこまでいけるだろう その繰り返しで辿り着いた今日いまあなた その連なりでバトンを落とさず繋いで拾って時折ホコリをはたいて受け取って向かう先で待つものも知らずにいく 難しい話でもなんでもなく […]

優しさ探しの詩

優しさを探している お湯を沸かし豆を挽き香りが飛び立つ様を眺めるたびに舞い降りるそれをいつの間にかどこかへと消えていくそれを探している 出会いと別れを繰り返してはそのくせ同じことなどないままにやり直しもできないままにその […]

My Prelude

見失った自分何処へ行ったんだろうと探したところでずっときっとここに居て 目を瞑ったままうずくまって嫌いになった自分だけ遠ざけて孤独なフリして何処へも行かずにここに居る 面倒なことはさておいて重さなんてあるはずもない心で軽 […]

夜と僕

僕の心に声があるならきっと普段の声とは違うことを語り出すんじゃないか それが人というものなのだと素直に思えた夜はきっと僕も大人になっていたんだろう 飲み干した苦い缶コーヒーが溶けて更けゆく夜と僕 誰かに名前を呼ばれる嬉し […]

可不可

溶けた時何が私の元に残ったのか今はまだ知る由もない私 ああそうかそうだったのかと知る時へ向けてただ生きていくしかない私 希望という名の殻を被った真実なのだとそれをいうなら きっとこの世は可も不可もなくただ此処に在りあちら […]

生きゆく僕らは空を眺めて星でも探して生きてゆくのさ

光を当てた白い文字たちが、それは綺麗に輝いた。 「あぁ、僕はやはり白が好きなのだな」と心の内の誰かが言った。 今日からのために費やした時間たちが、明日のために準備された心が、昨日までに別れ告げて今この時の僕の頭を埋め尽く […]

光差す私

朝の光が差し込む小部屋ただひとり佇み眺める僕私 静かな世界流れを止めたかのように思える時間 このひと時が僕の目の前に在るようにあなたの元にも在るのなら在ってくれたらいいなと願う朝の光 季節の中で霞む瞳今日を旅する僕ら皆遠 […]

Dawn Lights

光の先にそれがあるなら眩しさに目を瞑ったとて伸ばし続けることができるだろうかこの掌 朝焼けの中歌う星々光の僅かな寝起きをついて船を出した人の強さよ逞しさよ 薄い声はこの世界に響くことなく消えてゆき青い景色がただ僕の心を染 […]