往来の季節

眠い最中に夜が居て
私が眠った理由など無く
世界が眠りについたのでしょう
夜空の黒さ

あなたが愛して
私が応じて
そのどちらでも無かったとて
育まれていくものが愛でしょうよと
いつか歌って証明できたら
期待を照らす
朝日の白さ

何の話をしていたのでしょう
暫くの時が経ち
ただ眺めていた景色で互いに溶けていました
夕焼けと同じ色した横顔たち

言葉がなくとも
繋げる手
届くなにか

あるとすれば
夜更け
青空
或いは緩やかな風が吹く旅

あなたの心
溶け出したなら少し掬って
花瓶に注いで
綺麗な花を挿しましょう

そろそろようやく
長い長い
覚束無い日々が過ぎ
暖かい日差しが
訪れる頃ですから

本日も読んで下さりありがとうございます。季節の話、ではなくて。