さぁ夏へ
夢は持ったか
希望は詰めたか
無いなら無いで誰よりも身軽さ
何処までもゆけ
海岸線の先の先
海中の奥深く
空の向こうの地平線上
かげろうの中
朧気にしてしまえばいいのさ
日焼けした肌にキス
あの子とのハグ
サングラスに隠して
誤魔化せばいいのさ
本心を詰め込んだ眼差し
赤らめた頬
流れる汗も涙も
数十年後には
全員揃って雨に巡って
自然の恵みさ
抱え込んだ切なさも
憂いも躊躇いも
後悔すらも
数十年保つことのない
弱い魔法さ
花火の音に合わせて
波の音に身を任せて
浜辺に触れるみたいに
優しく忘れて
緩く踊って
さぁゆけ
夏へ
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。
サイダーの泡みたいに、緩く弾けて次の瞬間消えてしまうような、弱くてきっとそれ自体は大したことない、けれども確かに受け取ったのはわかってる。
一瞬に弱く煌めく、誰も眩しいなんて思わない、けれど確かにキラキラ光る、そんな言葉の粒たちを作れないかな、詰め込めないかな。
書いている内にそう思ったのです。
僕にとって、夏とはそういう儚い光の集まりのようなものだとも、思っています。