切なし

切ないね

誰かを忘れていくことは

切ないね

何かを思い出せなくなることが

切ないね

もう今日も夕暮れ時だよ

夜が来るよ

切ないね

独り疲れて寝過ごしちゃった先の駅

誰も居ない

私だけがいる夜

明けないままでいてほしくて

起きていたんだ夜明け前

午前五時みたいな顔して

笑ったいつかの私

思い出すのは

朝焼けを浴びたときだけ

懐かしむのは

夕焼けを眺めたときだけ

切ないね

豊かさの一つになったのさ

切ないね

潤いの一つになったんだ

私の悲しみ

私の喜び

あなたの匂い

あなたの話

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。花火の音を聴いたからでしょうか。切なさを見つめていたくなりました。