街に馴染む

思いの外、雨がよく降るのでなかなか海辺でゆっくりできず、雨でも大丈夫そうなサンダルを慌てて買う。

それにしてもまずはともかく、街に自分を馴染ませねばと、あてもなくウロウロする。

雨が強くなったら軒先に知らない人たちと一緒になって立ちすくみ、雨を眺める。雨だね、なんて一言二言つぶやきあって、知らない同士のまま、各々のリズムにて別れていく。

夕方になり、雨が上がり、海辺へ赴く。沈んでいく太陽を、ただ眺めている人たちの一人に私もなる。

あぁこれを見に、みんなして空を飛んでこの島まで来たのだろうねと、思う。

少しだけ、街に近付いた気がした夕暮れ時。

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。ライブ演奏の音に誘われ入ったレストランで、ロコモコを食べた夜。少しずつ、この場所のことを自分でどうにか、知っていく。