偶然という土台の上で

人の心まではわからないから、
僕等はどうやら微笑み合い、相槌を打ち、
優しい問いと答えを繰り返す。

あのくらいの優しさが、
試験と呼ばれる数多の設問たちにもあったなら、
もう少し穏やかな表情でみんな解答用紙に向かったりするんじゃないかな。

相手が思っていることがわからないのと同じように、
自分が思っていることも相手にはわからなくて、
あぁその辻褄が合った偶然を、
いとも簡単に人は良しとしているのだよなと思う今日。

偶然を偶然のまま良しとするなら、
別にあなたが誰かを好いた理由も、
僕が誰かを慕う理由も、実のところは偶然でしかなかったりして。

それもまた、良いかもしれない。
そういう風に愛し合っても、良いかもしれない。
そんな風に出会い、恋に落ちたって良いかもしれない。

本日も落書きを読んで下さり有り難うございます。恋愛に関わらず、駆け引きみたいなものも会話も心の探り合いも、偶然という名の土台の上に乗り僕等語らい踊っているのだとするのなら、なんだかもっと互いに楽しめそうな気がしてくる。