あるいていく 目が開き
商店街が美しいと知る
色が多い ゆっくりと旅路をいく人
何も見ていなかった いくつかのこと以外
かわいらしい頃を思う
今しがた 立ち寄ったパン屋さん
明太子が塗られたフランスパンをかじる
私はたしかにすべてを許す
目をとじても見えるものがあると
目をとじてはじめて知ったときのように
手をはなしてみたら
つなげる手があるのだとか
当然の悟りをひらいて
人に語る
誰しもが至れる答えなんかよりも
私が私としてのみ至れる場所へつれていきたい
なつかしい香りがした
神社で手を合わせたら
一つも私の中から消えていき 私だけになった
どれくらいの間が過ぎたかもよい
意思ではなく意味もなく
澄んだ人の面持ちと笑う
飾らないありがとうが救う誰かの今日
ただ微笑んだあの日が支えた今までのこと
すべて持たずに軽くなり
流れつけるたった一つのところへと
つれていきたい
本日も読んでくださりありがとうございます。ただ地図を眺めて見つかる場所は数知れず。例えば私が故に、導かれるように至る場所にこそ、つれていけたらいいな、などと願ったりしています。