温かくした部屋で微睡む
いつもより早く起きて
少し長い朝を泳ぐ
東の窓を開け
今日の空気を肌に塗る
眩しい
声はなく
言葉もない
少し色素の薄い瞳
シャワーを浴びる
化粧水の水面
ドライヤーで髪を乾かす
気持ちがいいな
少しだけ
風をまとった心地
使い古した掌がなでる
昨夜の雨で湿った街
軽い靴を履いてゆく
ホットでいいかい
カウンター越しの笑みが言う
今日を望んだというよりも
今日に呼ばれたかのように
思える程に意思もなく
健気に過ごす
澄んだ私が静かに抱かれた
透き通った朝の色気
本日も読んでくださりありがとうございます。身体の中に、何の言葉もないような、心の中に、誰の台詞もないような、限りなく澄んだ瞳で、見つめたい。