生活、ピアノ、雑感、背中

つくったり、書いたり、考えたり、働いたりしていると、あっという間に今日が終わる。その繰り返しで毎日が終わる。

端的にまとめてしまえば私の人生はきっと恐らくそういうことだが、そんな繰り返しの狭間でたった一回限りの夜があり、たった一回限りの朝焼けの中にいて、一生分の輝きを何度も何度も浴びている。

他愛ない会話だってそうだ。大切なひと時なのだ。余計なことをしている暇など無く、私は他の誰でもなくあなたと過ごすのに忙しく、私は他の何にも代え難い珈琲を淹れるのに今日も忙しい。

時間を奪いに来るすべてから自分自身を守り抜き、つくることのできたものであり、育てることのできたものであり、関係であり、毎日なのだ。

ピアノを弾いたり、歌を歌ったり、詩を書いたり、あなたと笑っていると、あっという間に今日が終わる。その繰り返しで私をやがて終えていく。

本当は、端的にまとめようとなどしないで。ただ人生を楽しんでいたい。ただ今日も自分の時間を過ごしていたい。ただ明日も絶望と希望を一緒に抱いて、優しく、厳しく、生きていきたい。

ただそれだけのことが難しく、ただそれだけのことが日々の喧騒に紛れていく現代。それでも、と思ういくつかの人。

本日も読んで下さりありがとうございます。削ぎ落としていくこと、こぼれ落ちていくこと、置いていくこと、持っていくもの、共にゆく人。切なさが見え隠れする人の、凛とした背中を愛らしく思う。