光が映っている

握る手
忘れた
銀河みたいだ
頬についた水滴の内

一つじゃ
足りない
夜明けみたいだ
好きな理由
嫌いなわけ

昔から
色塗りが苦手な私

塗れば決まってしまうなら
塗らずに自由と共にいたい

欲張り
理想家
追いかける光

いつの間にか
多忙になって
大人になって
夢の忘れ方など教えないで
たった一つの望み方など誇らないで

昼寝
吐息を聴きながら
愛情のしるしみたいだ
近くで
遠くで

立つ湯気
美味しい
普遍の真理だ
言わないけれど
みんな好きだと知っている

声の色
思い出した
朝焼けみたいだ
伝えもせずただ
思っている

はじめてのことは
いつだって輝いている

旅へ出かける人は
見つめている

夢へと向かう人は
知っている

素直な人の瞳には
ずっと光が映っている

幼さ
愛でた
木漏れ日みたいだ
いつかの私
笑ったあなた

本日も読んでくださりありがとうございます。眠たそうなまぶた。豚汁から立ち上る湯気。優しい声。長い指。遠くへ出かける時の装い。マグカップを愛でる仕草。面影。何が言いたかったも忘れたまま。なぜだろう。今日も。