思えば、音楽に刺激を受けて書いた詩がいくつもある。
独り、ヘッドフォンで聴きながら新幹線の中で綴ったもの。
来日したお気に入りのミュージシャンのライブの帰りに、余韻と共に書いたもの。
真っ暗なライブハウスの中、音楽の最中、
書かずにはいられなくなり書き始めたもの。
他の音楽好きを公言する人々とは比べものにならぬ程、音楽の歴史も流れも知らぬままに、ただ自由気ままに、何に依るでもなく、日々の中で自らの耳に心地よく響いた音色たちと、私はずっと戯れてきた。
誰も指南も受けぬまま、
緩やかに日常的な関わり合いに影響を受けながら、どう読むのが正解なのか未だに覚えられない、けれど大好きなミュージシャンの新譜などを聴き、レコードを探し、グッズを買い、ワクワクしながらライブチケットを手に向かう。
一生に一度しか手に入らない光景と分かりながら、私の全てで覚えておこうと思いながら、何度でもと無邪気に求めて、向かう。
そしてきっとまた、
私は詩を書くのだろう。
新しいことを思うのだろう。
勇気づけられるのだろう。
癒されるのだろう。
救われるのだろう。
教わるのだろう。
そのすべてを理解する時など訪れないまま、
それでも構わず、永遠に新しい音楽に驚かせられながら、何万回と同じ曲に支えられながら、高揚しながら、生きていくのだろう。
そして幾度となく、このありふれた言葉に気持ちの全てを詰め込み、これから先何度でも呟く。叫ぶ。書く。伝えるのだと思える。
愛してるぜ、音楽。
本日も読んで下さりありがとうございます。「I LOVE YOU, MUSIC」というタイトルの詩集をいつか作りたいなとふと思ったんです。
音楽に刺激を受けて書いたもの。音楽を聴きながら書いたいもの。音楽について書いたもの。そういうものだけ集めて、誰のどんな曲をどんな時に聴いて書いたのかといったことを思い出しながら書いた文面も添え、そのプレイリストも載せたりして。
今ならばそんなことも、独りよがりにならず、読み手にとって楽しいもの、嬉しいものとして、つくれるような気配がしたのです。
そのことを忘れぬように、書き残しておこうと思い、書いた次第です。