晴れ間へ歌う

溶ける大空
どこへゆこうね
尋ねたところで返事もないなら
尋ねずにただ見つめていよう

今日も私は愚か者だと知りながら
青に甘えて寝癖を直す道すがら

遠くまで深くまで
見えるようになったとはいえ
身に余る豊かさ
手のひらから零れ落ちてゆく雫

飲み干したあと
底に見えるのは願わくば光であって
まだ見ぬ私なんてものではなくていい
ただあなたを照らす光ならばと
願い暫し閉じるまぶた

眩さに窓を閉ざすのではなく
ただ全てを浴びて私もそれに応えたい

溶ける大空
どこへゆこうね
尋ねたところで返事がなくとも
胸の内を語りかけて
人知れずただ共に在る
透きとおった
晴れ間

本日も読んで下さりありがとうございます。電車に揺られて青い窓を眺めながら、書きました。