懐かしい話をして
笑い合って顔にしわを増やしてゆけ
真新しい話をして
驚き合って互いの寿命を縮めてゆけ
私はそうして生きてきたよと
素晴らしい笑顔で語る人を敬愛せよ
若さに負けずとも劣らない
老いを肥やして生きてゆけ
丁寧に淹れた珈琲をゆっくりと
丁寧にあっという間に
飲み干すが如く終わりへとゆけ
いつ取り替えたかも忘れた頃に
ぷつりと消える裸電球
その最後の刹那に
果たして私は満足できるかを問うてゆけ
恋のうなじに触れた時の
愛の頬を見つめた時の
口の中で消えてゆく甘さが如く
夢と固く手を繋いだ夜の
希望に包まれ眠った夜の
やがて全て飲み込む闇が如く
朝日が如く
ゆけ
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。とにかく、ゆけ。