爪が伸びたり、髪が伸びるのは、私の身体がコツコツと毎日毎日栄養と指示を送るが故だと思えば、凄いことじゃなかろうか。私には自分の意思で毎日コツコツやれることなど殆どない。それに比べたら私の身体というやつは大したもんだと伸びてきた爪に入ったゴミを取りながら思う。伸びてきた髪をかき分けながら思う。
空にしても、よくもまぁ毎日こんなに青いよなとか、雲をどこからともなく運んできてはスコールを降らすよなぁとか、感心する。
私にしても、よくもまぁ昨夜寝て、朝焼けの頃にふと目覚めたりするものだなぁとか、思う。夕焼けはいつ見たって沈むまでぼけーっと眺めていられるのも、嬉しいことだ。
当然、自然の如くなりゆくことがあり、その逆も然り。
風邪を引いてとんでもない高熱に襲われるなんて急なこともあれば、それでも翌朝目覚めればほんの少し爪がまた伸びた気がするし、髪も少し伸びた気がして、まだまだ私は生きそうだと安心したりもする。
明日世界が終わるとしても、小さな種を蒔くよと歌った人に習って私も、明日世界が終わるとしても、爪を気にして、前髪を少し切り、何食わぬ顔で日常へ出かけられたらとても嬉しい。
その難しさを重々承知で、そう思うよ。
本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。ここ数日、熱にやられてよく空を眺めています。