イギリス訛りの英語がどうも聴き取りづらいと思いながらもそのミュージシャンのインタビューを聴いていると、程よく意味がわからない、心地よい子守唄のように聴こえてきてウトウトしてきた。これはこれでいいもんかもなとか上の空で思いながら昼寝する。
ここぞとばかりに枕元に読みたくて買ったままだった分厚い本を二冊置き、パラパラと読み始める。すると、同じくらいの暑さの本なのになぜか片方だけがやけに重いように感じて不思議に思う。はて。使っている紙と、あとは印字の量だろうか。
ここ百年で世界を変えたのはジミーヘンドリクスでもニルヴァーナでもマイケルジャクソンでもなくて、やれナップスターだフェイスブックだ、ユーチューブだスポティファイだアイフォンだと書いてあった章を読み終え、本を閉じる。あぁまたその話か。上の空に思う。そんな話は読み飽きたよ。
ゆっくりと起き上がり、壁に飾ってあるミュージシャンのサインが入ったポスターを眺める。結局みんな、産業の上、経済の上で歌っているだけ、格好つけているだけなんだっけ。自由奔放に生きて、指図などされない、それでもって名曲名演を生み出して、そういう生き方は世界を変えてきてやしないんだっけ。そんな僕の弱気を見るに見兼ねて、ポスターの向こうからロックスターがこちらへガンを飛ばしてくる気配。なんてね。
ポジショントークはうんざりだぜ。ロックスターが少しだけ乗り移った僕は思う。世界を変えたかどうかとか、そんなもんは自分が役割を終えた後にゆっくり振り返れ。お前には当分関係のないことだ。色んなことを言ってくる外野のことも、気にするのは全てを終えて湖の辺りか川辺の家にでも落ち着いてからにしろ。
言いたい放題、ロックスターのせいにして書いてみたものの、これがどうして僕の言いたいことじゃないと言い切れるだろう。あはは。
まぁいいやって寝転がって空を眺めて、また音楽を聴くのでした。
本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。音楽は君に何をもたらしてきたのか。