ノスタルジア

夜更けに読み始めた物語
明け方まで僕を運んで
それっきり

いつかの君みたいだなんて思うふりして
青春じみた心地を味わいたいだけ

静かな寝ぼけ眼
朝日を味わう私

みんなで飲むお酒が美味しいよと
あなたは教えてくれたけれど
独りで飲む珈琲も美味しいものだよと
教えたいなとは思わなかった僕

誰とも視線を合わせまいと
必死にそっぽを向いて歩く人
故にぶつかってしまった子犬に子猫
少年少女

気付けば黒ばかりの洋服ダンス
そんなことないよと
狭間から煌めく青いシャツ
オレンジに照らす襟

今日も暑いのだと語る
画面越しの美人

日常からのおすそ分け
すべてが促すノスタルジア

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。見つめられると照れます。けれど僕は見つめていたいと思う方です。人にせよ景色にせよ瞳にせよ。