夏が誘う

入道雲
夕暮れどき
一瞬で降り注ぐ夏

髪から伝う雫が落ち
時を身体に受け

言い出せないまま
交わすいつもの挨拶たち
溶けていくアイスクリームみたいだ
胸の内

ねぇ
声をかけたら
答えずとも応えてくれたら
どんなにいいかと
見つめる路地裏
猫が鳴く

制服が溶けていった青空は
どうやら未だあの日のままだよ
こちらを見つめて
恋に夢に急かしてばっかさ

ああ炎天下
言葉の重さなど
投げ捨てちまえばいいのさすべて
君が頷きゃそれが真実
世界の正解

大人が使うカタカナ言葉
全部砕いてトッピングにして
笑い飛ばしてしまえばいいのさすべて
真相はいつだって
向かった先の青空の中
波風の先
焼けていく肌
光を飛ばす白さの中さ

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。夏だ、いこう。