風が愛する

日差しを浴びて
少しは日焼けしたいものだとか
思う

光を受けて
反射したビルを眺めながら
物思いに耽る
歩く

向かいから
自転車に乗り
手を降る人に気付く
笑う

今日というものの
価値を最大化するのだなどと
思ってみても
これは十分最大である
最高である

そう思えてならないのは
私の惰性だろうか
甘さだろうか

なるべく効率化せねばならぬ
人生は短いのだからと
誰かが言うが
その波には決して
アイスクリームをダラダラ選ぶ時間も
夜道をダラダラ歩き語らう時間も
巻き込まれないでおくれと
願う

ゆるやかな
風が愛する私でありたい

そう思うのは傲慢だろうか
深く息をし道すがら
密かに微笑む

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。甘さも然り、とても大事な味わいだろう。