至れり尽くせりの時

人知れず
そぞろ歩いてゆく夜道
すれ違う人々に見向きもせず
そういう出会いも実は
意外と良いものでしょう

何年ぶりかに歩いた道を
毎日のように歩く人

その隣を後ろを
そろそろそわそわ
ついていくのも良いものでしょう

いくつかの先
何時間もの後の中
たった一つの
他の誰とも同意を得られそうもない
物事へと辿り着き
笑い合うに至ることもあるのでしょう

実はとても多くのことを
説明しうる真実を
そうして見つけることも
あるのでしょう

稀有な物語なのだと
自らの人生に気付けたのなら
微笑むことができたのならば
至るのだろう稀有な友も居るのでしょう

いやぁおまたせ
待ち合わせ

ようやく会えたねなんて顔をして
はじめましてと声を合わせて
笑い合う日もあるのでしょう

至れり尽くせり
満たされた顔をその時
心をその時
知るのでしょう

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。誇れる年月を得て初めて、深まっていく仲というものがあるのだよと、過ごせる時間があるのだよということ。