昼前に家を出て、みんなでホストファミリーのお孫さん、四歳の誕生日会へ向かう。僕はどうやら生まれて間もない頃に、あったのだろう彼を思い出す。
その子の両親とも僕は、短くない年月を重ねて、こうして再会し、ハグできる幸せを感じて笑う。
郊外の街、住宅街の丘の上、広く美しい家に近所の子供たち家族たちもどんどん集まる。
見たこともない鮮やかな色の大きなケーキ。
広い芝生の庭を走り回る子供たちと、それを見守るように座って談笑する大人たち。
あっという間に無くなっていったお昼ご飯。
山のように積まれたプレゼント。
そんな幸せを一頻り僕も味わい、家を後にする午後。
シアトルのランドマーク、スペースニードルの下。年に一度の音楽、アートのお祭り「フォークライフフェスティバル」へ赴く。
前に来たのは学生の頃。そこで僕は見た。今はもう見ることのできないバンドの、素晴らしい音楽と、その真ん中で音を楽しむ歌声。
思い出しながら歩いていく。
その先で聴こえ始めた懐かしい歌声。
今は一人、堂々とステージの真ん中に立ち、踊り、歌う姿。
新しい曲たちの煌めきと、
懐かしい曲の喜び。
歳を重ねても、
聴いたなら嬉しくなる曲がある幸せ。
笑顔で口ずさめる歌がある幸せを、知る。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。心でちょっと、泣きました。