とある日の話

爺ちゃんの父ちゃんは、
どうやらワインを作っていたらしい。
一升瓶に入れて、それを売っていたらしい。

初めて聞くその話に、
「面白いなぁ」と弟と一緒に唸り、
そういう話をもっとおくれと、
叔父さんの話に頷く。

こんなによく喋る叔父さんを見るのも、
なんだか初めてなんじゃないかと思えて嬉しくなる。

父ちゃんがいつの間にか注文していた白ワインを飲みながら、何度かそんなことを思いながら、聞く。

爺ちゃんはお酒を飲まなかったけれど、家に沢山のワインボトルがあったことを思い出す。

あぁあれは、爺ちゃんが子供の頃見た景色を僕にも見せてくれていたんだなぁとか、今更になってわかる。

爺ちゃんさ、
どうやら僕らは楽しく今日を生きておりますよ。

どうやら僕ら、幸運にも幸せに、
おかげさまで明るい時間を過ごせる人に、
なっていますよ。

本日もおかげさまで、
落書きを読んで下さりありがとうございます。
僕を育てた爺ちゃんのおかげで楽しい本日でした。