光を書く

なんといいますか
濁ったものを書きたくはないんですよね

醜いものとか
酷いこととか
人の苦しい部分とか
社会のどうしようもないけれど
受け入れてしまっていることを
それも人生だよねって語るみたいな
酒場でビールを飲みながら語るみたいな

そういう形で
誰かに寄り添うようなものは
書きたいとは思えないんですよね

なるべく
日常や非日常
いずれの中でも光ってやまない希望だとか
当たり前な顔してそこにある幸せだとか
例えばどんなに泣いてたって
安心して飲める水とか
ちゃんと居てくれる人とか
励ましてくれる音楽とか
そして願わくば絶望そのものすらも
美しく描けるように
書けるようになりたいと思うんです

どす黒くて
醜い現実を残す詩があり
何十年も前の庶民を描いた詩があり
そういうものを読む度に
確かにこれらも詩というものの
文学というものの
歴史を作ってきたのだろうけれど
それらに紛れてぽつりぽつりと
ただ美しく
ただひたすらに輝いている
そんな詩にこそ
僕はなぜだか引き寄せられて
見惚れてしまうのです

いつか
今日か明日か
わからぬままに書き続けて
やがて僕もそんな光を
書きたいと思うのです

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。光を、書きたい。