夜を延ばして

寝ぼけた声で語る何か
夜更けの中へと
溶けていくみたいな声で喋る心

今日までちゃんと持ってきて
教えてくれたいくつもの昔話
これまでにあった話

夜から朝にかけての間に渡されるなら
言葉は闇世に包まれて
少し優しく届くのです

ただ聞いている
なんてことを許してくれるのもまた
夜の静けさがくれる優しさの類

声は確かにそちらからこちらへと
静かな夜を渡って響いていきます

その心地よさに浸ったまま
眠りに落ちていく僕らでずっと
ありたいのです

本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。夜中の会話って、眠くて楽しくて嬉しくて優しくて、なんだかんだ、ちゃんと好きです。