一から始まり

一を聞いて十を知るとか
そんなこと望んじゃいないんだけれどさ

一を聞いて一を知ってるそれだけじゃ
つまらねぇなと思ってやしないかなって
顔見て瞳を眺めて相槌打ってる綺麗な口元

その気になれば世界のことなどお手の物
けれども一生かけても
世界の果てまで行きもしないのさ
ほぼ全人類

じゃあどうしよって思うことなく
どうしましょうねって言いながら
遥か遠くから届いた珈琲豆を
買って挽いて嗜んでんのが
僕らが進んだ先の現在地

これから何処へ行くのか
決めんのは本当はその掌
眼差し勇み足が向く方向

ねぇじゃあこれから
どうするんだって聞かれたら
凛と答える心の内の小さな僕なら
帆を張り友と行けるはず
一から始まり十を越え
百へも千へも行けるはず

美しい表情で
煌めく銀河を瞳に写して
世界という名の人生を渡って行けるはず

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。狭い自分の部屋だって、街角のバーカウンターだって、いつもいつだって誰だって何だって、果てしない世界の中、旅路の果てに辿り着いた今そこ、ここなのだということ。