広すぎる世界
茶色い山々に育った木々
その隙間を縫うように連なる道
車窓が追い越す
トラックと人
牛に馬に町に時々キリン
恐る恐る立ち止まり
眺め始めてしばらく経ったら
仲良くなれる気がする景色たち
追い越していく景色たち
もう二度と
出会うことなど無いかもしれぬ光の彩り
ならばせめてと
その美しさを焼き付けたくて
窓を開ける
風を吸い込む
日を浴びる
瞳と呼吸と肌と心
生きている
ああそうだった
生きていく
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。側道から手を振る名も知らぬ君、顔を上げてこちらを見つめる牛や馬。いつも通りあいも変わらず、すべてが刹那に消えていくから、せめてちゃんと目を見て笑い合うことさって、みんなして教えてくれる日差しの中。