黒い詩を書き

霧雨の中
傘をささずに暫く歩く

前髪が次第に湿っていき
重くなって邪魔になる

街の匂いが身体に馴染んで
僕は都会に潜っていく

道路工事のコーン達
朝刊を届けに走る自転車の風
ランプの消えたタクシーのライト

いつもの道のフリして真顔
十字路の信号機

黒い詩を書きたくて
考えるけれど書いてしまう音
歩いて探す闇の声

夜と親しくなったのは
沢山の違いではなく
ただ一つの何かをあなたへ求めたから
求め合ったから

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。それは例えばやさしさで、明るさで、温もりだったんだろうね。