僕らの番

隣の席から聞こえた話
面白がるには程遠く
きっと僕も彼らにしたら
同じ程の距離感だろうと飲むサワー
思い出す夜

幾人もの話し声が折り重なって
優しく響く店内で
走らせる指先
綴られる言葉たち
その隙間を流れるように
香る僕の机のコーヒーとケーキ
思い出す昼

他愛なく笑うことにも疲れてしまって
ただぼんやりと聴き飽きていくJ-POP

新しいことが楽しいのだと
知ったかぶりの真理を抱えて今日もまだ
テレビもネットも走り続ける

電力が足りないんだって
僕らには希望すら足りてないのに

努力が足りないんだって
僕らは何かをそんなに怠ったんだっけか

夏休みの宿題をやりきれずに
それでも最後の一日だって駆け回ってたことが
そんなに悪いことだったんだろうか

期末テストの勉強も手につかない程
楽しみにしてしまった花火大会が
そんなにいけないことだったんだっけ

いやぁそんなことはないさと
胸を張って旗を掲げて
ニヤニヤしながら
ニコニコしながら
格好よく立つ大人よ何処へ

あぁそうかそろそろ
僕らの番か

飲み干したサワー
味わったコーヒーとケーキ
肥やして語り始める
夢に希望に変えていきたい世界の話

思わず耳を傾け聞き入ってしまうような
僕らの話をそろそろ
はじめようか

本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。いつかバトンを渡すとき、胸を張って渡せるように、生きていく僕ら。そういう希望くらいは持っていたい。