酔いどれの夜に

壁にもたれて
窓から眺める夜の東京

生きてる意味とか
社会がどうとか
分かろうとしたところで
分かりきったつもりの心地で
たったひとり生きてる孤独の横顔一つ

酔いどれのエレキギターが響く
深い森のひとつ屋根の下
大都会の小さな四角い箱の中
子供の頃から変わらぬ勉強机の前で弾く

ぞろぞろと駅から歩く後ろ姿
街頭が照らす
本日生まれの疲れと記憶
癒やすのは耳元で鳴り響く電子音
冷えたビールとくだらない友の逸話
見かけた美人の目元

明日も生きようと思う理由は
そのくらいでまぁ
いいだろうお疲れ様

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。昔はね、詩人が酒場にいたんだよって悲しそうに、嬉しそうに僕に語ってくれた聡明な瞳の人。この夜を僕はきっと忘れないだろうなと酔い冷ましに夜道を独り歩き思った。