各駅停車の電車に乗って、
通り過ぎてく街並みを眺めて進む夜の中。
街灯が照らす公園、
座る人を待つベンチ、
知らない誰かが窓に灯した暖かい光。
夜を彩るすべてが、
緩やかに遠ざかってゆく。
座り寝込んでいる人々と、
何やら画面を夢中で眺める若人と、
望んだ未来も忘れかけた僕を乗せ、
闇へと進む八両編成。
星の見えない都会の夜が、
つくり揺らめく心地よい黒のカーテン。
灯台のように光る何かを追いかけて、
ここまで来たはずだったのに、
どうやら何やらいつの間に、
求められていたのは僕の方。
闇夜の先の朝焼けの中、
なんにも要らない一人とひとり。
ただ僕とあなたで居れぬものかと、
窓の景色に助けを求め向かう未来。
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。「あなたの方が疲れてる」「あなたの方が頑張ってるよ」なんて労いの言葉を掛け合う世界より、「お互い大変だね疲れたね」って笑い合ってコンビニでアイスクリームを買って食べる幸せが闇夜の何処かで今日も佇む世界がいいな。