幻の同じ珈琲

毎日のように飲む珈琲ではあるけれど、毎回同じ時間に、同じ場所で、同じ気分で飲んでいるわけではなくて、その時々で考えることも思いつくことも、そもそもその余裕の有無も異なるわけで、故に「同じ珈琲」なんてものは殆ど無いんじゃな […]

疲れた顔してアイスクリームを買って食べる幸せみたいな

各駅停車の電車に乗って、通り過ぎてく街並みを眺めて進む夜の中。 街灯が照らす公園、座る人を待つベンチ、知らない誰かが窓に灯した暖かい光。 夜を彩るすべてが、緩やかに遠ざかってゆく。 座り寝込んでいる人々と、何やら画面を夢 […]

春の詩

春風だと名付けたのは一刻前の私であり 春一番だと世界に言ったは確かいつかのニュースキャスター 青春の中で光よりも輝いていたいつかの君は今日は何処かで青い服着て新たな誰かを照らしてたりして 緑に変わりゆく土手の芝生少し早め […]

生きゆく僕らは空を眺めて星でも探して生きてゆくのさ

光を当てた白い文字たちが、それは綺麗に輝いた。 「あぁ、僕はやはり白が好きなのだな」と心の内の誰かが言った。 今日からのために費やした時間たちが、明日のために準備された心が、昨日までに別れ告げて今この時の僕の頭を埋め尽く […]

光差す私

朝の光が差し込む小部屋ただひとり佇み眺める僕私 静かな世界流れを止めたかのように思える時間 このひと時が僕の目の前に在るようにあなたの元にも在るのなら在ってくれたらいいなと願う朝の光 季節の中で霞む瞳今日を旅する僕ら皆遠 […]

流行の私

間違いなく、流行というものはあるのだよなと駅のホームで待つ人々を見て思う。 同じフォルムに同じ服装、色違いの髪に色違いの服に靴。 そういう風に、何かと同じに見えてしまう僕の目こそが鈍感になっていっているだけなんじゃないか […]