夜の美しさたち

美しい映画をただ君と眺めて
果てしない宇宙を旅する心地でソファの海へと潜っていく夜

ワインの香りに誘われて
教わったお店のカウンターに座りそのまま酔いの中へと浸っていく夜

暫く座り続けた席を立ち
お湯を沸かして珈琲を淹れ立ち昇る香りが
始まりを告げる長い夜

夜についての物語を書くならば
一体どれから書き始めたらいいものだろう

そう悩める程には
色とりどりの鮮やかな
暗さ黒さに満ちた夜を思い出す

何者でもないままに
何を気にすることもなく笑い合えた暗がりの中
何処へ行きたかったわけでもなく
ただ其処にずっと居れたらよかっただけ

永遠とはそういうことを言うのだと
幸運にも思い知ることのできた夜のひと時を思い出す

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。夜って色んな美しさが詰まっているなと思うんです。