朝ごはんを食べそびれて
乾き切らない髪と共に走り出す午前九時
秋は涼しい風で背中を押すから
どうやら僕の味方のようだ
こんなに高かっただろうかと
見上げた空の青を瞳に迎えて清々しく
雲を探すフリして右手の親指で押す再生ボタン
流れ始める透き通った声
曲がり角を歩いた先から走り来る陽の光
眩しさにかまけて目を逸らした隙に
通り過ぎていく誰か
本当の美しさが
求めていたものが実は
風のように透明だったとしたら
光のように眩しすぎたとしたら
どうやって抱き締めよう
どうやって見つめようか
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。秋晴れにて個展開催中です。