一緒に座り話していた人の
語った言葉と瞳を思い出す
僕が好きだと言った本を読み
僕のようだと言ったあなたを思い出す
流れていったあの一瞬は
今はどこにあるのだろうか
僕の中にあるのかと思いきや
もうすぐここを離れていくよと
こうしてあなたに届き
渡っていく最中かもしれない
言葉が好きなのですかと尋ねられ
そうですと
すぐには答えられない自分がやはり居る
言葉が好き
だから書いているのですねとか
言葉が好き
だから綺麗な言葉を綴るのですねとか
そうです
言葉が好き
だから言葉をするのです
そういう問答の美しさに
いつまで経っても酔えない自分に
時折嫌気が差すけれど
問答の美しさではなく
言葉や思考の美しさに
酔いしれていれる自分でありたいものだと
やはり思っているようなのです
本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。伝えたい言葉には構造的な美しさが、届けたい言葉には妖艶なまでの個としての美しさが、あるものなのだと思うのです。