他愛もない調味料

少し用事があって近所のお店に出かける。

帰り道にあるコーヒースタンドで、ラテを買って帰ろうと思いながら歩く。

目的のお店の前まで行き、今日はおやすみの日だったと気が付く。

そうか、まぁいいかと思って帰り道をとぼとぼと歩く。

コーヒースタンドで、今日は暖かいからアイスラテにしようかなと少し悩む。

ふと奥の方の席に、久しぶりに見かけるご近所さんを見つけ挨拶をする。

ラテを待つ間、その久しぶりのご近所さんと色んな話をワイワイキャッキャ。

ラテが手元にきても、もう少しお喋りがしていたいなと思いそこに留まる。

今日のスコーン美味しいよとご近所さんに言われてそれじゃあ食べよとスコーンを注文する。

少し温め直してもらったスコーンを食べて、一緒にラテも飲み干して、久しぶりという言葉に見合うくらいのお喋りをして、笑い合って、やがてじゃあまたねとスタンドを後にするご近所さんと私。

気づけばもうこんな時間かと少し驚く。

帰り道で、ラテもスコーンも美味しかったなぁと、テクテクしながら余韻に浸る。

笑顔という名の調味料の存在を、
笑い声という名の味付けの確かさを、今日もまた思い知る、夕暮れ。

本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。
“Happiness only real when shared”。
この言葉を教えてくれた異国の友と、町外れのレストランで一緒に食べたパンケーキの味を、思い出す。