自分という自然

寝ぼけ眼にあくびがひとつ
雨の中を歩いていく

少し疲れた身とひとつ
傘と共に雨音と共にいく

自分という他人はやがて
雨音に紛れて
知らぬ間に何処かへと滲んでいくのだろう

同じであるが故に惹かれるのではなく
異なるが故に惹かれるのでもなく
繋がりたいが故に惹かれる生き物

線をひとつ
滲ませ緩ませ溶かして無くしてしまいたい

人間
自分
僕わたし

悩みが思考が雨音に紛れて
しばし何処かへ隠れる様は
まるで草木の下で
雨宿りをする蛙のよう

自分という大地に生きる
蛙たち鳥たち動物たち

降り注ぐ雨は涙か
雨音はどんな気分か

ついておいでと言わんばかりに
駆けていくあの美しい獣は
一体何処へいくのだろうか

雨粒のカーテンで
朧気に見える向こうの景色は
一体誰の世界に繋がっているのだろうか

雨音を聴きながら
段々とその向こうへと消えていく後ろ姿を
いくつもの想像と共に
今日もまた眺めている

本日も落書きを読んでくださりありがとうございます。自分のことを考えるとき、動物に例えてみたり、何か漫画のキャラクターに例えてみたり、会社に例えてみたりと色々あるけれど、本当はもっと大きく、森や自然のような、いやもしかするともっと大きな地球か、世界そのものに例えてしまえたらいいのかもしれない。